住宅を探している時、相場より安いマンションがあった場合、それは定期借地権付マンションかもしれません。
定期借地権付マンションとはどのようなマンションなのでしょうか。メリットやデメリット、購入時の注意点について説明していきます。
そもそも定期借地権とは
借地権とは、土地の所有者から地代を支払う代わりに土地を借りて利用することができる権利のことです。戸建て住宅がその対象でありましたが、広大な土地を所有している地主が定期借地権付マンションとして運用することもあります。
その中に一般定期借地権があります。
一般定期借地権には借地契約期間が50年以上と定められていて、契約を更新しない、更地にして返す、建物の買取を請求しないといった特約があります。
参考:借地権を買取してもらう方法や 必要な承諾、手続きなどの流れ
定期借地権付マンションのメリット

メリットとしては以下のような点が挙げられます。
固定資産税や都市計画税は不要
借地権をあくまで土地を借りているので、固定資産税や都市計画税といった土地にかかる税金は不要です。
これらの税金は土地の持ち主である地主が支払います。ただし、建物にかかる固定資産税や不動産所得税などは発生するので注意してください。
土地を購入するよりも割安
借地権であれば土地を購入して所有するよりも、割安になるケースが多く見られます。
地域の相場によって違いがありますが、土地を購入するより6~8割の価格で購入が可能です。
定期借地権付マンションのデメリット
一方、デメリットとして以下の点が挙げられます。
毎月の地代がかかる
借地権を利用する場合、固定資産税などはかからりませんが、毎月地主へ地代を支払わなければなりません。
建物のローンがある場合、ローンと地代が発生するため、負担が大きくなってしまいます。
住宅ローンの利用が難しい
借地権の場合、あくまで土地を借りているだけであり、所有権がありません。そのため、担保としての価値が建物だけとなり、審査が厳しくなってしまいます。
定期借地権付マンションの資産価値について
将来的な資産価値を考えると、契約の残存期間によって資産価値が変わってきます。
期間満了が近いと居住期間も少なくないにもかかわらず返還しなければいけないからです。
ただ、定期借地権付マンションは立地に優れた場所に多いため、利便性や住みやすさで価値があります。
都心に住みたいけど、手が届かない人にとっては、安い価格で利便性の高いマンションに住めるメリットが生まれます。
将来的に住み続けるのは難しい場合、投資用の物件として利用する価値が出てくるでしょう。
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